
お久しぶりです、ロサンゼルス在住のバイリンガルママHONUです!いきなりですが、1年間の産休を終えて、2025年初旬から【米系客室乗務員】として復帰しました。ブログを始めたときは産休中でしたのと、まだママではなかったので実はなかなかこの業界について語るのも億劫でした。
そして気づいたら【現役CAママ】と今年からいきなり肩書が2つも増えていました。(笑)現在は米系の航空会社勤務で、CAとして『飛び回っています!』…と言いたいところですが、ママ業が忙しくそこまで出社していないのが事実です。フライトしていない間は今まで自分が見てきた、そして感じてきたこの業界の事をfirst-person POV (主観的に) 伝えられたらと思い、日本人とアメリカ人目線の両方からみたアメリカの航空会社についてお伝えしていく予定です。アメリカの航空業界に興味がある方、少しでもお役に立てれば幸いです。
今回はイントロ篇ということでライトな感じですが、今後も米系CAや航空会社に関するさまざまなトピックや裏話×個人的見解を交えながらシェアしていく予定ですのでお楽しみに!
客室乗務員の名称はCA・FA・それともCrew?
まずは客室乗務員の名称ですが:
・CA (Cabin Attendant)
・FA (Flight Attendant)
・Crew
・Cabin Crew
など様々な呼び方がありますが全て正解です。
ただ、米系はどちらかというとFAと呼ばれることが多く、アナウンスもFAと統一されています。ですので米系の機内ではFlight AttendantやCrewと称するのが一般的ですね。
私も現職が米系で今はFAなのですが、前職がアジア系でしたのでその会社ではCabin Crewでした。他国の航空会社、特に日系はCAやCabin Crewとして紹介されている場合も多いので次に搭乗する機内アナウンスや機内安全ビデオにも注目してみると面白いかもしれません。
ちなみにスチュワーデス (stewardess) は1970年代まで使われていましたが今は男性クルーも多くなり、男女の性差にとらわれない中立的な言葉としてFAの様な上記の名称が使われるのが一般的になりました。
米系客室乗務員の特徴は?
一概に客室乗務員といっても狭そうで広い航空業界では様々な働き方があります。誰もが一度は聞いたことのある航空会社の会社員としてお勤めの方もいれば、プライベートジェットのオーナーや会社の元で働いている方もいます。私は前者で一社員として乗務している身ですが、元同僚の中には転職して自家用ジェットの専用客室乗務員・個人事業主として雇用されている方もいます。
そして私の様な米系航空会社で社員として働くFAに深く関わってくるのが以下の2つのポイントです。
【Seniority 】と【Base】
まずSeniorityとは(年次)のことを指します。入社後に自分の社員番号が割り振られますがアメリカの航空業界は年功序列のため、この入社した順の番号を背負って生きていかなければなりません。フライトスケジュールを選ぶのもSeniority順、休暇を選ぶのもSeniority順、社割で飛行機に乗る順番もSeniority順…と年次が全てを物語っています。このご時世に年功序列が機能している数少ない業種なんですね。
そしてSeniorityと切っても切り離せないのがBase(拠点としている空港)です。住んでいる地域に会社の空港がない場合は他の地域の空港に所属することになります。例えばコネチカット州に住んでいるが同州に勤務先の会社のBaseがない場合は、マサチューセッツ州(Boston)やニューヨーク州 (New York)の空港まで行って勤務することになります。また、Seniorityも相対的に変わるのでBostonに比べてNew Yorkに所属したほうが年次が上がるため、遠くても敢えてそのBaseに通勤したり、途中で変更したりするFAも珍しくありません。実はLos Angelesに住みながら仕事に有利になるためにわざわざ東海岸の空港まで通勤している先輩や後輩も多くいたりします。
米系客室乗務員のお給料事情は?
上記の通り、一般的に私の様な米系社員はSeniority順に毎月スケジュール通りのフライトを乗務し会社からお給料を頂きます。会社員としてのお給料は年次による時給なので、ほぼ月額が決まってしまいます。それに比べて個人事業主としてプライベートジェットなどで働くと収入も青天井なので、近年はそちらを目指す方も少なくはないです。
もし社員として乗務する場合、少なくとも新入社員の時は年次もお給料も低いので、離職率も高いのが現実です。私も入社1年目はお金がなくて常にカップラーメンを食べていたり、ルームメイト12人と同居していたりしていましたが長くなるので、この話はまた別の機会に詳しく書こうと思います。(笑)
まとめ

いかがでしたでしょうか?いきなりのCAカミングアウト(?)でしたが保安要員として、いつでも安全な旅をお手伝いする事を最優先に、時にはアメリカの航空業界の面白いお話などを交えてお届けできればと思います。
そして皆さんの中にはフライトが遅延してどうしようもない時、ご旅行中にストレスに感じることもたくさんあると思いますが私たち客室乗務員も人間です。皆様同様に家に帰れば家族や大切な人が待っています。思い通りにいかない日もあると思いますが私たちも無事に任務を完了して大切な人たちの元に帰ることを望んでいるということを忘れないでください。そしていつか皆さんのフライトで会えるのを楽しみにしています!
コメント